業界も、業種も関係のないまったくの未経験からITエンジニアへの転職を目指す場合、最初は何から始めればいいのかわかりませんよね。

いきなり転職活動を始めてしまうと応募しても書類ですべて落とされ、転職エージェントに登録しても紹介できる案件がないと断られてしまうかもしれません。

そうなると自分で独学して効率の悪い勉強をしてしまうか、ITエンジニアへの転職をあきらめてしまう人もでてきます。

これはかなりもったいないです!

ITエンジニアの転職活動は、コツさえつかめば未経験でも採用される可能性がグッと高まります。せっかくITエンジニアに興味をもって転職しようと思ったんですから、正しい手順さえわかれば効率的に転職活動が進められます。

そこで、この記事では、まったくの未経験者がITエンジニアを目指す際にどのように進めたらいいかを紹介します。

なにもわからない状態で進めてしまうよりもスムーズに転職できる可能性がずっと高まりますよ。

未経験でも会社に任せきりはNG

ITエンジニアへの転職では、未経験だからといって、転職活動前になんの知識もなしに会社に成長させてもらおうと考えるのはNGです。

「未経験歓迎」、「教育制度充実」と記載してある会社でも、ITの知識がまったくない人は想定していないので、まったくの未経験者は書類選考で確実に落とされるでしょう。

僕が採用担当をしていて一番見込みがなさそうだなと感じたのが、

やる気はあります
採用されたら頑張ります

という人

将来のやる気とか頑張りなんて今の時点では判断できないので、採用する側としては今までの成果、頑張りを見せてほしいんです。

未経験の人は実務経験だけは得ることができませんが、転職前に勉強できることは沢山あります。

未経験者が転職活動を始める前にしておくこと

ITエンジニアを目指そう!と決心すると、すぐに転職活動を始めたくなる人が多いと思いますが、まずは業界を研究することから始めたほうがいいです。

というのも、ITエンジニアにはプログラマのほかにもSE、ネットワークエンジニア、テスター、サーバー管理など多くの職種があり、どういった職種につくかで勉強の仕方、将来のキャリアが大きく変わるためです。

また、プログラマになると決めていたとしてもSES企業(客先常駐)、社内SE、ゲーム会社、自社開発企業など選択肢が多く、業界の知識がないとやみくもに応募して失敗するということがよくあるのです。

職種を決める

ITエンジニアには、大きく分けると以下のような職種があります。これらのどれを目指すのか、よく考えていた方が勉強することに迷わなくなります。

IT業界の主な職種
SE(システムエンジニア)
プログラマ
ネットワークエンジニア
Webデザイナー

この記事では、もっとも希望者が多いSE(プログラマ)の転職方法を中心に解説します。

業種を決める

業種に関しては、よくわからないうちにはっきりと決める必要はありませんが、どのような業種があって自分に合いそうな業種については目星をつけておいた方がいいでしょう。

IT業界の主な業種
ネットワーク
インターネット/Webサービス関連
モバイル/アプリサービス
ソフトウェア
ハードウェア業界
ゲーム業界
社内SE

業種が変わると将来の方向性がかなり変わってきます。例えば、SI(システムインテグレータ)に転職すると、将来的には

プログラマ ⇒ SE(システムエンジニア) ⇒ PL(プロジェクトリーダー)

といったステップを踏むのが一般的で、さまざまな現場を担当します。

社内SEは、仕事の内容が会社によって大きく異なります。

プログラムはやらずに社内のPC周り全般の雑事、ネットワークの構築や保守、社内のシステム要件のとりまとめ、SI業者とのうちあわせと検収ばかりといったこともあります。

※社内SEは厳密には業種ではありませんが分類上、業種としています

未経験者が目指すべき業種・職種

SE(システムエンジニア)やPL(プロジェクトリーダー)は、未経験からすぐにはなれません。最初はプログラマ、テスターから始めることが多いです。

ただ社内SEの場合は、未経験のうちからSEという肩書で仕事する人もいます。社内SEの場合は、SEの定義が曖昧なので、本来のシステム設計の仕事は行わない場合もあります。(外部業者任せ)

次に業種を見てみます。下の表は、某IT系転職サイトでの募集数と未経験可の業種別の数字です。これを見ると、未経験者可能の案件は、どの業種もおおよそ20~30%の間で大きな差異はありません。

募集企業数 未経験可人数 未経験可割合
SI 677 148 21.9%
ネットワーク 57 16 28.1%
Web 1640 450 27.4%
モバイル 507 132 26.0%
ソフト 564 146 25.9%

この表のとおり、業種の差異はないので、自分が興味のあってチャレンジしてみたい業種・職種を選ぶ方がモチベーションも高く、成功しやすいでしょう。

職種や業種にある程度目星がついたら、実際に勉強をしながら転職先を選ぶことになりますが未経験者から転職先を選ぶポイントについては以下の記事で解説しています。

効率的にプログラミングの勉強をする方法

目指すべき方向が決まったら、次は実際に技術的な勉強をしなくてはなりません。プログラミングの勉強をする方法は一般的に以下のような方法があります。

・職業訓練校に入る
・独学で勉強する
・プログラミングスクールに入る

お金もかからない、好きな時間にできるので独学で行う人が一番多いと思いますが、それぞれメリットデメリットがあるので一概にどれが一番いいとはいえません。

未経験からスムーズに転職するということを考えると最短でプログラミングを習得できるのは、プログラミングスクールと独学の併用です。

この方法がもっともいい理由については、未経験からプログラマに転職するためのベストな勉強方法-最短3か月で可能! で解説しています。

職業訓練校に入る

未経験からIT企業への転職というと職業訓練校を思い浮かべる人が多いと思いますが、職業訓練校ははっきりいっておすすめできません。

実は職業訓練校は質のバラつきが大きく、ダメなところは就職率が数パーセントというところもあり、あまり転職に有利とはいえません。

また内容も、まったくの初心者を相手にするため基本的なことが多く、自分で勉強ができる人だと内容が物足りなく、給付金をもらうために通うだけになりがちです。

実際に採用する側からも職業訓練校というとイメージがあまりよくなく「自分で勉強する意欲がない」「基本的なことしか勉強していない」という印象があります。

独学で勉強する

自分で目的をもって勉強することができるなら、あまりお金はかかりませんし自分のペースでできるのでデメリットはありません。

独学でつまづくのは、

モチベーションを保ちにくい
何から始めたらいいかわからない
つまずいたときに誰にも聞けない

といった場合です。

とはいえ、たとえ転職が成功してもSEやプログラマは常に自分で勉強しているので、今のうちから自分で調べて自分で進めるクセはつけておいた方がいいです。

たとえスクールに通うとしても並行して独学は必須なので如何に時間をつくれるか、やる気を持続させるかにかかっています。

面接対策にどんな成果物が必要か?

面接において未経験者の場合、実力を判断する基準がないため、転職活動で自分の能力をアピールするには成果物を見せることです。

僕が未経験者を面接したときにも、特に要求はしていなくとも成果物を持ってきてくれる人は一定数いました。

どんなものを作ればいいかというと、受けようとする会社に関連するものですね。

Web系の会社なら、Webのフロント部分や操作するための管理画面、アプリの会社なら簡単なゲームとかですかね。

本のサンプルを写しても意味がないので、うまく自分でアレンジを入れたいです。プログラミングのテクニックより、どうアレンジしたのかというセンスなんかもアピールに重要なことだと思います。

その他、未経験の場合には採用されるためのポイントがあります。詳しいことは以下の記事で解説しています。

プログラミングスクールに入る

プログラミングスクールは、就職率は90%以上と高い上に職業訓練校と違い、若い人が多く意欲も高いので励みになります。

最近では無料のプログラミングスクールもでているので、以前の会社を退職してしまってお金がないという人でも通うことは可能です。

僕が未経験からIT企業を目指すなら独学で勉強しつつスクールに通うということをやると思います。それだけ転職できる可能性が高くなるので。

独学だと「わからないことが多くて進まない」、「なにから始めたらいいかわからない」ということもあります。そういう人にも実践に即したカリキュラムがあるので、なにをどうしたらいいかわからないということはなくなります。

実際に僕が採用担当をしていたときも、スクール出身者と多く面接しましたが意欲が高くしっかりとした人が多かったです。

スクールの出身ということで採用ということはありませんが、独学でやってきたという人より自信や意欲が高いということで相対的な評価は高かったです。

プログラミングスクールのメリット

・わからないことを質問できる
・モチベーションを維持しやすい
・何をどう始めたらいいかわかる
・就職の支援をしてくれる

スクールのメリットは、やはり周りに同じような人がいて、わからないことを教えてくれる人がいるということですね。

講師のあたりハズレはあるみたいですが、プログラミングの場合は一人でやってつまると泥沼になることがありますから。

そうなると、続かなくなるのでモチベーションが落ちてきます。プログラミングで苦しいのは最初だけなんで、わかってくるとだんだん調べ方なんかも慣れてきます。

そこまで行けば後は繰り返しなんで、自分でもできるようになりますよね。

プログラミングスクールのデメリット

プログラミングスクールにも当然デメリットがあります。

・費用がかかる(無料のスクールもある)
・転職先が選べないことがある
・スクールによって質にバラつきがある

費用がかかる(無料のスクールもある)

最近は無料のプログラミングスクールも増えてきましたが、就職保証をつけているところは30~50万円ぐらいします。

これで良い企業に就職できれば安いものような気もしますが、高いと思うか安いと思うかはその人次第です。特にすでに退職してしまっているとお金が出ていくのは厳しいですよね。

転職先が選べないことがある

プログラミングスクールは、費用がかからない無料のスクールもありますが、転職先が提携先しか選べないなど制約があります。

そのため、無料のプログラミングスクールは、転職先の希望を聞いてくれるところもありますが、基本的には提携先の企業の中で就職できそうなところに入るしかありません。

有料のプログラミングスクールでは、この縛りがない上に提携の企業もあり、提携の企業に就職すれば授業料が免除というところもあるので、自由に就職先を選びたいなら有料のスクールの方がいいでしょう。

もし提携先の企業にしか就職できないという条件のスクールに入るのなら、スクールに入る前に提携先企業を十分に研究すべきです。

そうでないと、絶対に行きたくないようなブラック企業に斡旋されてしまうかもしれません。

スクールの質にバラつきがある

一般の学習塾でも成績が上がる塾、あまり効果のない塾があるようにプログラミングスクールにも講師の質、就職支援の強い、弱いがあるのは当然ですよね。

講師の質が悪いところだと、スクールを卒業したばかりのアルバイトだったり、企業での開発経験のない人ということもあります。

そういった講師だと、技術的な質問にはある程度答えられても、実践に即したアドバイスが得られない、どういったコードの書き方が主流なのか、注意点はどこなのか?といった細かい部分が不足します。

また、就職支援をうたっていても実際にはサポートが弱く、ほとんど就職できないか、希望する企業の詳細情報や面接の心得を渡すだけといったスクールもあるようです。

おススメのプログラミングスクール

プログラミングスクールのデメリットを説明しましたが、受講料が無料、転職先が選べて、講師の質が高いという全部そろったスクールは正直言ってありません。

どこを重視して、どこを捨てるかを考えると、僕は有料でも質が高く就職支援が強いスクールを選ぶことが大事だと思います。

結局、趣味でプログラミングスクールに通うのではなく、就職するためにスクールに通うのですから数十万かかったとしても、意味のある投資です。

無料で質の悪いところだと、結局就職できなかったり、ブラック企業に入社して体を壊したりしたら時間も健康なくして本当になんのためにスクールに通うのかわからなくなってしまいます。

おすすめできる良心的なプログラミングスクールとしては、DMM WebCamp(DMM ウェブキャンプ)などがあります。

DMM WebCampは、有料のプログラミングスクールですが就職支援対象の企業は、特に制限がなく、違約金もありません。

3か月のカリキュラムを達成できれば転職保証も受けられるので、お金はかかったけど就職できなかったということがありません。

DMM WebCampの詳細

資格は採用に少し有利ぐらい

未経験からITエンジニアに転職する際にIT系の資格はあまり重要ではありません。「〇〇の資格があるから採用」という会社はほとんどないです。

それは、実際に仕事するうえで資格が役に立つ場面がほとんどないからです。知識として下地があること、資格取得に向けてコツコツ努力したことは認めてもらえると思いますが、資格がないより若干有利というだけで採用のポイントとは見られないのです。

そういうわけで資格の勉強をするぐらいなら、少しでもプログラムの勉強をして成果物を作った方がいいと思います。

プログラミングのほか、Linuxの環境構築やデータベース、Githubなどプログラム意外に覚えることがたくさんあるので転職活動まで時間がいくらあっても足りません。

勉強して合わないと感じたら方向性を見直す

ITエンジニアは職業柄、向き不向きがはっきりしている仕事です。業界を調べ、勉強をし始めてコツコツとプログラミングができそうなら、そのまま転職活動を行っていいと思います。

逆に、パソコンの環境をつくったり、プログラムを組むのが苦痛に感じるならもう一度方向性を考え直してもいいでしょう。

独学やスクールで勉強する時間よりも実際に仕事として行う時間は何倍も多いので、地道に自分で勉強できない人はこの先も続かないからです。

まとめ:未経験から効率よく転職活動をするには

未経験から効率よく転職活動をするために、まず何から始めてどんな流れで転職活動を始めたらいいのかを解説しました。

IT業界の調査 ⇒ 進む方向性の決定 ⇒ 勉強(独学、スクール) ⇒ 方向性の確認 ⇒ 転職活動

といった流れになります。

実際の転職活動は、転職サイトを使う、転職エージェントを使う、自分で応募するという方法があります。

特に未経験の場合は、どのような会社は未経験採用をしているのか?、業界的の情勢、未経験から成功している企業など生きた情報を仕入れるために転職エージェントを活用したほうがうまくいきやすいです。

プログラミングスクールからという人は、スクールの転職支援を使うのもいいです。とにかく転職活動は如何に情報を集めて活用するか、それが成功と失敗をわけるポイントです。

どんなにいい企業でも、見つけられなければ無いと同じ、少しでも可能性を多くすることです。

転職エージェントは、基本的に即戦力、経験者優遇なので未経験だと門前払いされることもあります。IT業界未経験でも十分に支援してくれるエージェントとしてはワークポートが有名です。

転職エージェントは担当者次第なので、ワークポートで確実に転職できるとはいいませんが、未経験だからといって無下に扱われることはありません。

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